映画「ソウルフル・ワールド」絶対に観るべき!あらすじと見どころ

「これまでのピクサーのパターンに反抗したかったんだ」と語るのは、映画「ソウルフル・ワールド」を手がけたピート・ドクター監督。確かに、ディズニープラスで配信中の本作には、ユニークで斬新な発想がたくさん!子供はもちろん、ぜひ大人にも観ていただきたい感動作となっています。

そこで今回は、映画「ソウルフル・ワールド」の、

  • あらすじ
  • 見どころ
  • 登場人物・キャスト

これらについて解説していきます。

映画「ソウルフル・ワールド」作品情報

ピクサーが手がける長編アニメーション「ソウルフル・ワールド」。当初は劇場で公開される予定でしたが、新型コロナウィルス感染拡大により劇場公開は中止に。動画配信サービス・ディズニープラスでの配信に切り替わりました。

手がけたのは「インサイド・ヘッド」や「カールじいさんの空飛ぶ家」のピート・ドクター監督。人が抱く感情を主人公に描いた映画「インサイド・ヘッド」が、本作のアイデアにつながったのだそうです。

【ソウルフル・ワールド】作品情報
・原題:Soul
・上映時間:100分
・配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
・製作会社:ピクサー・アニメーション・スタジオ
・監督:ピート・ドクター
・声の出演:ジェイミー・フォックス、ティナ・フェイ 他

「ソウルフル・ワールド」本予告編|ディズニープラス

映画「ソウルフル・ワールド」あらすじ

舞台はニューヨーク。中学校の楽団の非常勤講師として働くジョー・ガードナーは、ジャズピアニストになることを夢見ています。ある日、ニューヨークで最も有名なジャズ・クラブで演奏するチャンスを手に入れ喜ぶジョー。注意散漫で街を歩いている途中、マンホールに落ちてしまいます。

ジョーが目を覚ましてたどり着いたのは、人間として生まれる前のソウル(魂)が暮らす「ソウルの世界」。しかも、彼もソウルの姿に!ソウルの世界は、新しいソウルたちがどのような性格や興味を持つかを決めるための場所です。

ひょんなことからジョーは、人間になるのを何百年も拒んでいるソウル「22番」の師匠となります。師匠の役目は、担当のソウルが「人生のきらめき」を見つけるのを手伝うこと。なんとかして自分の体に戻りたいジョーは、22番を利用して地上に戻ろうと試みるのですが…。

「ソウルフル・ワールド」これまでになかった発想がおもしろい!

映画「ソウルフル・ワールド」は、子供向きというよりは大人が考えさせられる深いテーマが込められた作品です。しかも、発想が目新しくて新鮮。「このコンセプトで、果たしてディズニーからOKをもらえるのか?」と製作陣が疑問に思ったほど、これまでのクリシェを覆した展開となっています。

ここでは、「ソウルフル・ワールド」の型破りな見どころを解説していきます。

人の個性は生まれる前から決まっている?

ジョーがたどり着いた「ソウルの世界」は、人間として生まれる前のソウルたちが個性を決める場所。「人の性格や興味は生まれる前に決まっている」という発想は斬新で、しかもソウルたちの個性を決めるプロセスもおもしろい!もちろんフィクションですが、思わず「なるほどね」と納得したくなるほど。

「『私たちはどこから来たのか』について伝えたかった」と語るのは本作を手がけたピート・ドクター監督。彼は、自身の子供との経験から「人は生まれた時から個性が存在する」ということに気づいたのだとか。ドクター監督の日常の小さな気づきから広がった「ソウルの世界」。ぜひ堪能してみてくださいね。

夢を追うだけが人生じゃない!

ジャズピアニストになるという夢を追いかける主人公ジョー。一方で「人生の目的」が見つからず自信をなくしている22番。夢を追いかける主人公の物語はよくありますが、本作では「人はなぜ生きるのか。人生の目的はなにか。」について違う視点から私たちに問いかけます

ピート・ドクター監督は、本作で観客に伝えたかったメッセージについてcomicbookにこのように語ります。「『大人になったら何になる?』と、私たちは子供の頃から条件付けられている気がするんだ。それを達成することで、本当に幸せになれるんだろうか?もちろん幸せになれる人もいる。僕も今していることに喜びを感じているよ。でも、それだけではないんだ。人生はまだ続きがある。僕はこの映画でそこを伝えたいと思ったんだ。」

自分の人生を振り返り「惨めな人生」だと感じていたジョーでしたが、22番との経験を通して自分の人生をまた別の視点で振り返ります。そこでのジョーの気づきは何だったのでしょうか?

ピクサーのパターンを破るリアルなキャラたち

これまでのピクサーのパターンを外した現実味あふれる登場人物も、「ソウルフル・ワールド」の魅力の1つ。おもちゃやモンスターもいいけれど、「これまでのピクサーのパターンに反抗したかった。独自のデザインセンスを見つけたかったんだ。」とピート・ドクター監督は語っています。

まずは、主人公のジョー。自分の周りに「こういう人いるよね」と思えるようなキャラクターになるよう気をつけたのだとか。

身長は190cmほどと、アメリカ人男性としては平均。映画「カールじいさんの空飛ぶ家」の二頭身の主人公と比べると、ピクサーのいつものパターンとは異なりますよね。スレンダーで長い手足、少し体格のいい体型も、監督がイメージしていたものとピッタリなのだそうですよ。

もう1人の主人公「22番」も、これまでのピクサーには珍しいキャラクターです。見た目はソウルですが、彼女のバックグラウンドにはどこか私たちが共感できる要素が。

これまでに多かった「夢を実現するために頑張っている」キャラクターと違い、「やりたいことが見つからない。人間になりたくない。」というネガティブさ。私たち自身も、自信がなくて新しいことにチャッレンジするのを躊躇した経験があるのではないでしょうか?

参考
It’s Like a Magic Trick: Pete Docter and Dana Murray on Pixar’s Soul | Roger Ebert.com

アニメーションがユニークで幻想的

ファンタジックなソウルの世界と、現実世界ニューヨークの描写が対照的なのも本作の特徴です。

ソウルの世界は、パステルカラーや優しい曲線をふんだんに使い独特な世界観を表現しています。どこか夢心地で落ち着きがある空間は、ふんわりとした美しい仕上がりに。

 

一方で、現実の世界ニューヨークの風景は、はっきりとした色と線で鮮明に描写されています。ジャズクラブ、床屋、地下鉄など、詳細に描写された街並みや行き交う人々が「これぞニューヨーク!」。まるで本物のニューヨークの映像を観ているかのような気分になります。

この対照的な世界を行き来することで、本作の独特な世界に観客も自然と引き込まれていきます。

映画「ソウルフル・ワールド」登場人物・声の出演

  • ジョー・ガードナー(ジェイミー・フォックス)
    主人公のジョー・ガードナーは、中学校の楽団の教師をしながらプロのジャズピアニストを目指す中年男性。明るく陽気な性格で、音楽を心から愛しています。生徒に音楽を教えることにも実は喜びを感じています。

    ジョー・ガードナーの声を演じるのは、俳優のジェイミー・フォックス。ジャズシンガーのレイ・チャールズを描いた映画「Rayレイ」でアカデミー主演男優賞を受賞。そのほか、「コラテラル」「ベイビー・ドライバー」などに出演しています。

    コメディ出身のジェイミー・フォックスですが、子供の頃からピアノを習い、大学では音楽を専攻。ジュリアード音楽院でもピアノを学びました。音楽をよく理解しているジェイミーにとって本作のジョーはまさに適役。役に溶け込むような演技は、まさにジョーそのものです。
  • 22番(ティナ・フェイ)
    ソウルの世界に暮らす、人間嫌いのソウル。「人生のきらめき」が見つからず、何百年もソウルの世界に留まっています。

    22番の声を演じるのは、「コメディの女王」として知られるティナ・フェイ。米コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」に出演しながら、女性で初めての脚本家としても有名に。エミー賞をはじめとする数多くの賞を受賞しています。

    本作では、ティナ自身が考えたジョークも取り入れられているそう。ひねくれ者だけどなぜか憎めない22番を、愛らしくユーモアたっぷりに熱演しています。
  • リバ・ガードナー(フィリシア・ラシャド)
    ジョーの母。洋服の仕立て・寸法直しが仕事。彼のファンでありよき理解者ですが、安定した生活を彼に送ってほしいと思っています。
  • ムーンウィンド(グラハム・ノートン)
    「国境なき神秘主義団」のリーダー。迷える魂がまた体に戻れるよう助けています。彼も以前は、ゲームに熱中しすぎて迷える魂となっていたのだとか。

    イギリスで人気のトークショー「ザ・グラハム・ノートン・ショー」のホストを務めるグラハム・ノートンが声を演じています
  • カウンセラー・ジェリー(アリシー・ブラガ ほか複数名)
    ソウルの世界でカウンセラーを務める5人のジェリーたち。ソウルに個性を与えるのが彼らの仕事です。全宇宙の量子化された場の集合体で、本当は人間でも理解不能な姿をしているのだそう。

    ただの「線」のように見えますが、実は3Dで描写されているジェリーたち。折りたたまれたり歪んだりするこのキャラクターたちを表現するのが1番難しかったと言われています。
  • テリー(レイチェル・ハウス)
    「グレイト・ビヨンド(死後の世界)」へ行く魂たちを勘定するのが仕事。まるで取り憑かレたかのように自分の仕事に使命感を感じています。
  • ドロシア・ウィリアムズ(アンジェラ・バセット)
    世界的に有名なジャズ・ミュージシャン。ジョーは彼女のバンドでピンチヒッターとして演奏することが決まったのちに、マンホールに落ちてしまいます。

    ドロシア・ウィリアムズの声を演じるのは、女優アンジェラ・バセット。1993年に公開の、ティナ・ターナーの伝記映画「TINAティナ」に主演し、ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞しました。

    最近では、MCUシリーズ「ブラックパンサー」に主人公ティ・チャラの母親役として出演しています。
  • カーリー(クエストラブ)
    ジョーの元教え子。ドロシアのバンドでドラムを担当。ピンチヒッターとしてドロシアにジョーを紹介します。
  • デズ(ドンネル・ローリングズ)
    ジョーが長い間通っている床屋の理髪師。フレンドリーで、客の話をなんでも快く聞いてくれます。
  • コニー(コーラ・シャンポミエ)
    ジョーが教えている中学校の楽団で、トロンボーンを演奏するコニー。強がっているけれど、音楽がとても好きな中学生。
  • ポール(ダヴィード・ディグス)
    ジョーの近所に住む青年。いつもネガティブで皮肉なことを言っています。なぜかジョーには特に反抗的な態度。

    俳優でシンガーソングライターとして知られるダヴィード・ディグスがポールの声優として抜擢。ディグスは、ミュージカル「ハミルトン」でトニー賞最優秀俳優賞を受賞しています。

    声の出演以外にも、本作には文化コンサルタントとして貢献。カーリー役のクエストラブと共に、黒人特有の文化などについての意見や情報を提供したそうです。

まとめ

ディズニープラスで配信されている映画「ソウルフル・ワールド」のあらすじや見どころをご紹介しました。

音楽に情熱を注ぐジョーと、やりたいことが見つからない22番。この対照的な2人の冒険を描いた本作は、大人こそ観ていただきたい深くて共感できる感動作です。

人生を駆け足で進んでいる人も、また人生の目的がわからずモヤモヤと毎日を過ごしている人も、少し立ちどまって映画「ソウルフル・ワールド」の世界観に浸ってみませんか?きっと「人生のきらめき」を見つけたくなりますよ。

最後まで読んでくださりありがとうございます。