【ガーンジー島の読書会の秘密】実話?ストーリーに秘められた真実

人気テレビドラマ「ダウントン・アビー」シリーズのキャスト陣たちが勢ぞろい!映画「ガーンジー島の読書会の秘密」は、ミステリーであり心温まるヒューマンドラマでもある新感覚の作品として話題となりました。

実在する島が舞台ということもあり、
「この作品は実話?」と気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

結論から言うと、
映画「ガーンジー島の読書会の秘密」はフィクションです。

しかし本作では、実際に起きたできごとや実在した人物が描かれています。

そこで今回は、映画「ガーンジー島の読書会の秘密」の中に秘められた真実のストーリーをご紹介します。

なお、当記事には映画「ガーンジー島の読書会の秘密」についてのネタバレ内容が含まれています。まだ作品をご覧になっていない方はご注意ください

【ガーンジー島の読書会の秘密】原作は?

映画「ガーンジー島の読書会の秘密」は、アメリカ人のメアリー・アン・シェイファーとアニー・バロウズの小説「ガーンジー島の読書会の秘密」を原作としています。

原題は「The Guernsey Literary and Potato Peel Pie Society(ガーンジー島文学とポテトピールパイ同好会)」

作者の1人メアリーが、気晴らしに訪れたガンジー島で、島の歴史について知ったことが小説を書くきっかけだったとのこと。しかし、作品の校閲中にメアリーが病気で亡くなってしまい、彼女の姪であるアニー・バローズが引き継ぎました。

小説のあらすじは、映画とほぼ同じです。

あらすじ
第二次世界大戦中、ドイツの占領下となったチャンネル諸島の1つ、ガーンジー島。そこに住む住人たちが、ひょんなことから「ガーンジー島文学・ポテトピールパイ同好会」と呼ばれる読書会をはじめます。戦時中のつらい状況の中で、読書会は彼らの心の支えとなりました。戦後、この読書会に興味をもった作家ジュリエットは、ガーンジー島を訪れます。読書会のメンバーと親しくなるうちにジュリエットは、彼らがある秘密を隠していることに気づきます。

【ガーンジー島の読書会の秘密】真実のストーリーとは?

「ガーンジー島の読書会の秘密」はフィクションですが、歴史的な背景や実在した人物(一部の登場人物のみ)にインスパイアされたそうです。

「ガーンジー島」とはどんなところ?

Thanks to Lia Tzanidaki, Unsplash

お話の中の「ガンジー島」は実在する島です。イギリス海峡のチャンネル諸島の1つで、イギリス王室領となってます。日本ではあまり馴染みのない地名かもしれませんが、温暖な気候や美しい海と自然、古代遺跡などで知られており、イギリス人には人気の観光地なんだそうですよ。

フランスの詩人ヴィクトル・ユゴーが15年間亡命生活を送っていたことでも有名で、なんと傑作「レ・ミゼラブル」はこの島で執筆されたのだとか。

映画の撮影はガーンジー島ではなく、イングランド南西部のデヴォン海岸沿いなどで行われました。実際にガーンジー島で撮影が行われなかったのは、島が近代化しているため、1940年代の雰囲気を出すのが難しかったことが理由だそうです。

第二次世界大戦でドイツの占領下に

映画のとおり、ガーンジー島は第二次世界大戦中にドイツ軍に占領されました。第二次世界大戦中に、ドイツに占領された唯一のイギリス領土としても知られています。

イギリス領であったにも関わらず、当時の英国チャーチル首相はチャンネル諸島は重要ではないと考えていました。このため、1940年にガーンジー島のニューポートがドイツ軍から攻撃をうけた時も、島を守るためにイギリス兵は1人も派遣されていなかったとのこと。

島が完全に無防備であることを知ったドイツ軍は、島民に降伏を申し出ました。その後およそ5年間、ガーンジー島はドイツの占領下となりました。

映画で語られていたとおり、ガーンジー島の子供たちは、ドイツ軍が到着するまえにイギリス本土へ疎開しました。実際には、子供たちを追いかけボートで避難した大人も多くいたようです。

ポテトピールパイは本当にあった!

ドイツ占領下のガーンジー島での暮らしは過酷でした。

本土とのコミュニケーションは遮断され、映画で描写されていたように夜間外出禁止令が課されました。最終的には本土からの供給がストップし、島民だけでなくドイツ兵も食料不足に苦しむことに。

限られた食料を最大限に活用ようとして考えだされたのが、映画にも登場するポテトピールパイです。本当にあったレシピとは驚きですよね。

こちら↓で、伝統的なガーンジー島の「ポテトピールパイ」の作り方を紹介しています。

実在した登場人物は?

Thanks to Lia Tzanidaki, Unsplash

映画「ガーンジー島の読書会の秘密」はフィクションですが、実在した人々から着想を得た登場人物もいます。

読書会の創設者であるエリザベスは、ガーンジー島に住んでいたマリー・オザンヌという女性がモデルと言われています。マリーは、占領中ドイツ軍に勇敢に立ち向かい、奴隷労働者のひどい扱いにも抗議しました。映画のエリザベスと同じく、マリーは投獄され、1943年に亡くなったとのことです。

命がけでドイツ兵から家畜を隠した2人の島民もいました。ミリアム・ミルボーンとバイオレット・キャリーは、珍しい品種のヤギをドイツ兵に見つからないように飼っていたそうです。映画ではブタでしたね。

ドイツ兵と島の女性とのロマンスは本当にあった?

およそ5年間にわたるドイツ占領下で、映画の中のエリザベスのようにドイツ兵と恋に落ちる女性は島にいたのでしょうか。

執筆のため、チャンネル諸島に住む多くの住民にインタビューした作家ダンカン・バレット氏によると実際にドイツ兵と関係をもった女性がいたと語る人もいたようです。しかし彼女たちは、島民でありながらも地元の人々から迫害を受けたと言われています。

当時、しかも戦時中におこった出来事は当事者でなければ理解することはできません。しかし、多くの人が生死と隣りあわせた過酷な状況で、さまざまな問題を抱えていたのでしょう。

おわりに

「ガーンジー島の読書会の秘密」に秘められた真実のストーリーについてご紹介しました。

作品の舞台となったガーンジー島の歴史的背景を知ると、人々にとって読書会がいかに心の支えとなっていたかがより深く心に響いてくるような気がします。

ぜひ次回作品をご覧になる際は、当記事を参考に楽しんでいただけると幸いです。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

参考
IS THE GUERNSEY MOVIE A TRUE STORY? | The ISLANDS of GUERNSEY
Is The Guernsey Literary and Potato Peel Society based on a true story? Real-life stories behind Occupation as told by the Islanders | Mirror