マーベル「スパイダーマン 」シリーズ2作目「スパイダーマン :ファー・フロム・ホーム」はご覧になりましたか?
待望の3作目「スパイダーマン :ノー・ウェイ・ホーム」の公開を12月にひかえ、ここはぜひとも前作を観て新作にそなえたいところ。
そこで今回は、「スパイダーマン :ファー・フロム・ホーム」で、おさえておきたい12のポイントを解説いたします♪
なお当記事には、映画「スパイダーマン :ファー・フロム・ホーム」「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」「アベンジャーズ/エンドゲーム」のネタバレ内容が含まれます。作品をまだご覧になっていない方はご注意ください。
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【スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム】おさえておきたい12のポイント!
1:「ファー・フロム・ホーム」の意味とは?
タイトルにある「Far From Home(ファー・フロム・ホーム)」とは、日本語で「家から遠くはなれて」という意味。本作の舞台が、ピーター・パーカーの住むニューヨークから遠くはなれていることから名づけられたのでしょう。
しかし、マーベルスタジオの社長ケヴィン・ファギア氏によると、別の意味も込められているのだとか。どんな意味かは明かされていませんが、気になりますね!
ただ、1・2作目のタイトルに入ってい’る「Home(ホーム)」という言葉。これは、「親愛なる隣人」であるスパイダーマンが、ご近所ヒーロー的存在であることを象徴しているのだそうです。3作目のタイトルにも「Home(ホーム)」という言葉が入ってますよね。
2:「エンドゲーム」後の世界はどうなった?
本作の舞台は、「アベンジャーズ/エンドゲーム」8ヶ月後の世界。エンドゲーム後の世界が描かれる初マーベル作品ということで、公開前から注目を集めた作品でした。
サノスの「指パッチン」により、ピーターが通う学校の生徒たちも半数が消滅。5年後に突然もどってきましたが、消滅しなかった同級生たちは5年の間に高校を卒業。もどってきた生徒たちは、また新学期から同じ学年をスタートしました。結果、生年月日では自分より5年若い子たちと同学年になってしまった…という状況。
ちなみに「指パッチン」は英語で「The Blip」と表現しますが、「The Blip」は消滅した生命体を戻した時の呼び名。消滅させた時は「The Snap」と呼ぶのだそうです。
しかし、よく考えると本当にダークな状況なのに、明るくコミカルな作品に仕上がっているところがいいですよね。MCUフェーズ3を前向きに締めくくっています。
3:「エンドゲーム」をおさらい…
そもそもサノスの「指パッチン」ってなんだっけ?という方のために、ここで「アベンジャーズ」を手短におさらい。
まずは、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」で、インフィニティ・ストーンを全て集めたヴィラン・サノスが指を鳴らし、全宇宙の生命体の半数を消滅させます。
その後「アベンジャーズ/エンドゲーム」で、残ったアベンジャーズのメンバーが過去からストーンを集めます。ハルクの「指パッチン」により、消えていたみんなが復活。消されていた人たちにとっては時間が止まっていた状態で、まばたきしたら5年経ってた…という感じ。
さらに「アベンジャーズ/エンドゲーム」の終盤で、アイアンマンとブラックウィドウが人類を守るために命を犠牲にします。キャプテンアメリカは、過去にもどって愛するペギーと結婚。「アベンジャーズ/エンドゲーム」のラストで、おじいちゃんとなったキャプテン・アメリカことスティーブが登場しています。
4:アベンジャーズは存在する?
本作冒頭の校内放送のシーンで「アベンジャーズがいなくなって」と言っていましたが、アベンジャーズは本当にいなくなったのでしょうか?
アイアンマンとブラック・ウィドウは亡くなり、キャプテン・アメリカも引退(もう亡くなったのかな?)。ソーとキャプテン・マーベルは宇宙のどこかに。解散したわけではありませんが、今のところアベンジャーズは不在のようです。
5:アイアンマンからのサングラスの意味とは?
アイアンマンことトニー・スタークが、ピーターに遺したサングラスには人工知能「EDITH(イーディス)」の機能が組み込まれています。「EDITH」は「Even Dead, I‘m The Hero(死後も私はヒーロー)」の略。
トニー・インダストリーの防衛システムにアクセスすることが可能で、そばにいる人を自動認識したり、ドローンを操作して攻撃したりすることができます。
本作では、このサングラスが重要なカギとなります。
まずは、ミステリオの目的はこのサングラスでした。彼の計画には、このサングラスから得られる強大なパワーが必要だったのです。ピーターがサングラスをミステリオにあげてしまったことで、事態は急展開していきます。
さらには、ピーターがこのサングラスの持ち主になるということ、そして「次のスタークへ 君に託す」というメッセージからも、アイアンマンが背負っていた「大きな責任」をスパイダーマンに託したいトニー・スタークの遺志が明らかになります。
消去法で考えても、スパイダーマンしかいないのでは?と思いますが、この重責に心苦しむピーターの心の変化と成長が、本作の見どころでもあります。
6:謎のヒーロー「ミステリオ」の正体は?
本作で初登場のミステリオことクエンティン・ベック。自称、別の次元にある地球からやってきたヒーロー。スパイダーマンを導く存在になるでは?と、ピーターもフューリーも、さらには観客までもが信じてしまいましたが、実は自作自演。
もともとベックは、トニー・スタークに雇われていた開発者でした。ベックは信じられないほどリアルなホログラム技術を発明しましたが、トニーに過小評価され解雇されてしまいました。
ちなみにミステリオは、スパイダーマンの代表的なヴィランとしてアメコミにも登場しています。
7:「エレメンタルズ」とは?
次元の裂け目からやってきた「エレメンタルズ」。ブラックホールで生まれ、主要元素の風・水・火・土からなる生物であると説明されていましたよね。結局すべてがベックの自作自演だったので、もちろんエレメンタルズもただの偽物ということに。
ただし、「エレメンタルズ」はアメコミにも実際に登場していて、ヘルファイヤー(火)、ハイドロン(水)、マグナム(地)、ゼファー(風)のヴィランで組織されています。コミックでは、キャロル・ダンヴァースことキャプテン・マーベルが倒しました。
8:ミステリオは本当に死んだの?
ホログラムを駆使したリアルな映像には何度も騙されたので、ミステリオが本当に死んだかどうかは疑問が残るところ。
ピーターは、ミステリオを倒したあとイーディスに、彼が本物かどうか尋ねます。イーディスの答えは「幻影は全て消滅」。目の前にいるミステリオが幻影でないなら、彼が死んだことになります。ただ、死んだことを全面的には肯定していないイーディスの言葉も気になりますよね。
「キャプテンアメリカ:ウィンター・ソルジャーズ」ではニック・フューリーの死が偽装されたこともあるので、ミステリオはまだ生きている可能性も無きにしも非ずかも⁉︎
9 :「スパイダームズムズ」とは?
スパイダーマンの主要能力の1つとして知られているのが「スパイダーセンス」。身にふりかかる危険を事前に察知できる、第六感のような能力です。
「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」で、サノス軍団が地球に襲来した時、バスに乗っていたピーターの腕の毛が反応したシーンがありました。MCU作品でスパイダーセンスが描写されたのは、このシーンだけだったような気がします。
本作では、スパイダーセンスが大切な役割を果たしていて、しかもお茶目なネーミングまでされていましたね。
名づけて「Peter tingle(ピータームズムズ)」。
「スパイダーセンス」ではなく、もっと面白みのある呼び方をしたかった製作陣たち。「ピータームズムズ」にした理由をTHE WRAPでこう明かしています。
「叔母が呼びそうな名前にしたかったんだ。でも張本人はその名前で呼ばれるのを嫌がっている。…まさに10代の若者の人生だよ。」
実際に映画の中でも、メイおばさんが「ピータームズムズ」の名づけ親で、ピーターはそう呼ばれるのを嫌がっていました。
10:「レッド・ツェッペリン」?
ジェット機でピーターがスパイダーマンのスーツを準備するシーン。ここでもアイアンマンの影響が見受けられました。
まずは「音楽はまかせとけ」と言ったハッピーが流した曲。ピーターは「レッド・ツェッペリンは好き」と言いますが、実はAC/DCの曲(さすが現代っ子、知らないよね。)。タイトルは「Back In Black」。
この曲は、映画「アイアンマン」の冒頭で流れていた曲です。実は「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャーズ」でも、スティーブのチェックリストに記載されています。
さらに、ピーターがマシンの中に腕を入れて出すシーン。デジタルのアーマーが、ピーターの腕をおおっていましたね。これは、映画「アイアンマン」でトニーがアイアンマンのスーツを作っているシーンとほぼ同じ。こんなところにも、製作陣のこだわりが感じられます。
11:ブラック・ダリアとは?
ピーターがMJのために買ったブラック・ダリアのネックレス。「殺人事件」とピータが補足するシーンがありましたよね。
ブラック・ダリア事件とは、1940年代にアメリカで発生した殺人事件のことです。ハリウッドで女優志望の女性が惨殺され、未解決のまま迷宮入りしてしまいました。とても世間を騒がせた事件で、小説や映画にもなっています。
そんな「ブラック・ダリア」が好きなんて、ダークなテイストのMJ。(個人的には、マーベルとはいえディズニー関連の映画でよくOKが出たな、と思いましたが…。)実はこれまでにも、MJがダークキャラである兆候がありました。
1つは、「スパイダーマン:ホーム・カミング」でMJが読んでいた本。安部公房の「砂の女」などダークな作品ばかりでした。さらには、MJが詩人シルヴィア・プラスのTシャツを着ている姿も。シルヴィア・プラスは、人生の大半をうつ病に苦しみ、自ら命を絶った詩人として知られています。
とってもダークなテイストのMJですが、そんな彼女を好きなピーターもかわいいですね〜。
12:エンドロール後の映像の意味は?
エンドロールの途中で流されるミステリオの映像。スパイダーマンが悪者にされ、しかも本名まで明かされていました。これは、ミステリオの死後、USBにデータを保存して立ち去った研究者の仕業であると考えられます。(この人物が、今後のMCU作品に関わってくるかどうかは不明です)
ということは、3作目のタイトルは「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」は、正体がバレてしまったので「家には帰れないよ〜」ということなのでしょうね。おそらく。
映像には、サム・ライミ監督のスパイダーマンで登場したデイリー・ビューグルの編集長J・ジョナ・ジェイムソンの姿も!ファンにとっては嬉しいサプライズでした。
さらに、最後の最後で、ニック・フューリーとマリア・ヒルはキャプテン・マーベルで登場したスクラル人であったことが判明。
本物のニック・フューリーは、宇宙船の中にいる様子。一見、宇宙でのバカンスを楽しんでいるようにも見えましたが、もしかすると今後のストーリーに関わってくるようなミッション遂行中なのかも?
本物のニック・フューリーなら、ミステリオの嘘は見抜けていたのかもしれませんね。
まとめ
映画「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」のポイントを解説しました。次回また本作をご覧になる時の参考になれば嬉しいです。
MCU作品は、知れば知るほど奥が深くなる〜。しかもクロスオーバーされているので、作品が縦横斜めに(?)関連してくる…。今後のMCU作品公開がますます楽しみになりますね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。